Traditional Ayurveda
OIL DROP HEAD HEALING

アーユルヴェーダの代表的トリートメント額にオイルを垂らし続けるシローダーラ。
シローダーラは心を落ち着け睡眠の質を改善するだけでなく、全身のバランスを整える素晴らしいトリートメントです。

ですが、シローダーラを提供し続けながら葛藤がありました。
１回のシローダーラ施術に必要なオイルはおよそ1リットル。
小さなサロンで一日３名までのご予約しかお受けしていませんでしたが、毎日大量の使用済みオイルが出ていました。
通常のゴミ回収ではなく廃油業者さんに頼まなくてはいけなくなりコストがかさんでいく事にも悩みましたが、何より貴重な力を持つオイルを大量に流し捨てている事に罪悪感が募っていきました。

なんとかオイルを無駄に廃棄しないシローダーラを提供することはできないか。
オイルの量を最小にして行う方法を研究したり、オイルではなくハーブ水を使う方法を試したりしましたが
やはり、日本のお客様が求めている温かく、柔らかく、ひたすらに心地の良いシローダーラを再現するのはとても難しく、６年以上も頭を巡らし続けていました。

その頃ご縁のあった南インドの森の中で祈りと共に過ごすアーユルヴェーダ施設に滞在していた時のこと。

「シローダーラは最もディープな治療として位置付けられており、リラクセーションを目的としたものではありません。リラクセーションを提供したいならシローアビヤンガでいいのです。シローダーラはビックプージャー（特別な儀式）で、シローアビヤンガは毎日のプージャー（毎日続ける儀式）です。・

そうお話しくださるアーユルヴェーダ医師の言葉に突き動かされました。

・・・シローアビヤンガで温かく、柔らかく、ひたすらに心地の良い体験をご提供できればいいのではないか。・・・
 

そんな気づきを経て帰国した直後に母が他界しました。
この日が間も無くくるとわかっていたとはいえ、やはり深い悲しみの感情の中にいる時間が多くなりました。
日常生活を普通に送っているようでも心はまだ悲しみをなかなか消化しきれずに１年ほどは過ごしていたと思います。
そんな私の様子を見ていた当時8歳の息子が、ママ、頭マッサージしてあげるね。と突然言い出し、私の頭に撫でるように優しく触れてくれました。すると呼吸が勝手に深くなり身体の力が抜けて自然と涙が流れ出し、深く根を張っていた悲しみの感情が溶け出しました。

この体験がヒントになり、アーユルヴェーダ理論を丁寧に組み合わせOIL DROP HEAD HEALING というシローダーラを受けた時の感覚をそのままに再現させるシローアビヤンガ技術が2019年に完成しました。

シローダーラのように大量のオイルを使わないので廃棄は限りなくゼロに近づきます。

身体への作用が優しいため、施術経験が少なくても安全に頭部ケアができるようになります。

施術を受ける人はもちろん施術者も共に深い癒しの世界に入っていきます。

力を抜いて、自分のコアと繋がり、内側から癒されていくOIL DROP HEAD HEALING。

サロンメニューのお仲間に入れていただけましたら幸いです。